“Web Guide”とは?SEOに3形態目のGoogle AI検索機能が登場

お疲れ様です、アネマの廣山です。

2025年7月25日(US時間で24日)に、”Web Guide(ウェブガイド)”という、Google検索の新機能が公開されました。

”Web Guide”という、Google検索の新機能

GoogleのAI検索機能でいうと、これまで皆様にも紹介してきた通り、AIによる概要(海外でいうAI Overviews)AI モードがあり、Web Guideはこれに次ぐ「第三のAI検索形態」ということになります。

実際に私もVPNで使用してみており、どんなものかという見た目の紹介と、AIモードとの比較、今後Web GuideはSEOでどういう位置付けになるのかといったことを考察していきたいなと思っています。

目次

Web Guideとは

Web Guideとは

Web Guideとは、検索結果ページにおいて、リンク先をAIが自動で整理し、トピックごとに分けて表示する新機能です。米国にてGoogleがテストしています。

Web Guideが使用できる環境について

このWeb Guideなのですが、使用条件があります。

Web Guideが使用できる環境

①日本ではまだ公開されていません

AIによる概要が昨年USで先に公開され、8月に日本でも遅れて公開されたり、AIモードが現在USとインドでは使えるものの日本ではまだ使えないのと同じです。

②法人のGoogle Work spaceアカウントでは使えません

Search Labs内で先行的に試験利用できる状態です。評判良ければ、一般公開されるのだと思います。

使用条件のポイントはこんな感じです。

Web Guideの特徴

次にWeb Guideの特徴についてです。

UIの特徴としては、AI モードのように画面全体にAI生成の回答があるというよりは、AIによる概要(AIO)が部分、部分に散らばってあるような形です。簡単にいうと、AIOが「AI要約」、Web Guideが「AI整理」というようなイメージです。

Web Guideの実際の画面
Web Guideの特徴(US環境)

AIOやAI モードの場合、それらが検索結果ページ(SERPs)の主役になってしまっているような存在感なのですが、Web Guideの場合は、あくまで主役は青いWEBページへのリンクで、AI原稿はナビゲーションのメモみたいな補助的な役割となっています。

とはいえ、言葉でだけ言っていてもイメージわからないと思うので、実際にこの後画面共有して皆様にお見せします。

SERPsの中で、日本では「すべて」「画像」「動画」「ニュース」「書籍」みたいにタブがあり、USでは一番左に「AI mode」があったりするのですが、同様に「Web」タブが追加される仕様となっています。

Web Guideは"All(全て)"タブの横に設置されている
Web Guideは”All(全て)”タブの横に設置されている

技術としては、「クエリ・ファンアウト(query fan-out)」が使われているということです。クエリ・ファンアウトについては、AIモード/AIOどちらでも今は使えるようになっていて、WEBページ全体でのクエリ(検索されたトピック)への一致度で全体評価されるのではなく、ページ中のトピック単位(我々はh2などの見出し単位でトピックわけしているはずなので、見出し単位)で各ページの内容を比較し、トピックごとにいい記事から内容を引っ張ってくるという技術になります。

クエリ・ファンアウトについて

Web Guideにおいては、クエリファンアウトを使うことで、関連クエリの記事も一つの検索結果ページ(SERPs)に表示します。その結果、多様性のあるSERPsに見えます。

Web Guideを実際に触ってみる

では、ここからはWeb Guideを実際に触ってUSの検索結果ページを実際に表示しながら解説していきます。

画面共有したいので、皆様もぜひ動画でご覧ください。

Web Guideを触ってみた感想

AI モードだと、完全にSERPsでの主役がAIになってしまっていますよね。Gemini使っているのとほぼ変わりません。

Web Guideで良い点は、従来の「10本の青いリンク」じゃないですけど、みんなが作っているWEBページがSERPsの主役に帰ってきているということ。

AIOで今アネマで支援している何十万ページもあるようなデータベース系サイトもそうなのですが、グレート・ディカップリングが発生しています。

Googleのアップデートで吹き飛んだわけではないのですが、検索1位の上にAIOがでてくるので、結果として表示回数(imp=impression)は落ちていないが、クリック率(CTR=Click Through Rate)が減って、結果WEBサイトへのアクセス数が減るという減少が今問題となっています。

GoogleサーチコンソールでこのimpとCTRの乖離がどんどん広がっていく減少をグレート・ディカップリングと呼んでいます。

グレート・ディカップリング
グレート・ディカップリング

見た目はGoogleサーチコンソールでも分析できますし、GPT-5などのLLMを使って、具体的に何%CTRが落ちたのかといったことも今は分析できます。

※サーチコンソールのデータが16ヶ月保管なので、去年の8月からAIOが始まっていて、いずれ分析できなくなります。今のうちにAIの影響について数字やグラフで分析したい方はご相談ください。
» アネマにSEO/GEO(AI検索対策)について相談する

このような問題がAIOではあったのですが、みんなの記事がSERPsの主役に戻れるのであれば、SEOへのモチベーション上がる企業も増えると思うので、前向きな可能性が出てきたなと思いました。

ただし、今は「Web」タブに出る状態なのですが、「All」日本でいうと「すべて」のタブに出てくるようになった場合、AIOと同じで結局は青いリンクが載るスペースが減る関係でサイト流入が減る落ちるので、グレート・ディカップリングが発生するという点ではAIOと同じだなと感じました。

AIOと違うなと感じた点でいうと、AIOだと、AIOが一番上にきてSERPsの主役になってしまうので、それで満足したユーザーが記事をクリックしないのが問題なのですが、Web Guideでは、記事へのナビゲーションこそするが、主役はWEBページに譲ってくれているので、グレート・ディカップリング発生度合いは弱まるのだろうなという印象です。

Web Guideへの対応策は?

引き続き、プラットフォームハック的な側面でいうと、既存のSEOが重要で、中でもクエリ・ファンアウトを意識して、検索されたトピックだけでなくそれに関連するトピックもきちんとわかりやすく扱うという対応をしていくことが大事だなと感じます。

具体的には、網羅性のある記事をつくり、それらに見出しをきちんとつける。加えて、深掘りできるようであれば、別の記事に分けて内部リンクでつなぐなどです。

ということで、今回は緊急で動画も撮りつつ、3形態目のGoogle AI検索”Web Guide”をAIモードと比較しながら検証してみました。

では、また次の記事または動画でお会いしましょう。

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